今年ももうすぐお盆の時期になります。お盆はご先祖さまの御霊を祀る、日本独自の風習です。地域によって時期は異なりますが、一般的には旧暦の8月15日を中心とした、13日〜16日の4日間がお盆期間となります。地域によって違いはありますが、お盆の時だけ仏壇に飾る「盆飾り」。今回はお盆の時にも飾りたくなる縁日のアイテムをご紹介します。
■ノ馬 -nouma-
盆飾りでポピュラーなのが胡瓜と茄子に割り箸で4つ足を作り、馬や牛に見立てた精霊馬の飾りです。胡瓜で作る馬は、ご先祖さまを足早に迎えに行くことができ、また茄子で作る牛は、ご先祖さまがお帰りになる際はたくさんのお供物と一緒に、ゆっくりと帰っていただくための乗り物と言われています。(※地域によっては逆になることもあります)
ノ馬-nouma- は岩手県遠野市で作られている、藁細工です。県内有数の馬産地である遠野では、今もなお、馬と共に生きる暮らしが根付いています。田畑を耕す「馬耕」や物資を運ぶ「駄賃付け」、伐採した木々を運ぶ「地駄引き」、人と馬がひとつ屋根の下で暮らす「南部曲り家」、馬と娘の悲恋譚として語り継がれる物語「オシラサマ」。市内に多数存在する、馬産の神を祀った「駒形神社」や五穀豊穣を祈願する伝統行事「馬っこつなぎ」も遠野の馬文化の象徴です。
近年ではお盆飾りも、ちりめん生地のものや木材のものなど、生活スタイルに合わせた素材で選ぶことも多々増えました。ノ馬に乗って、ご先祖さまが帰ってきてくるところを想像すると、なんだか可愛らしいですね。お盆以外のシーズンでは、インテリアとしても飾っておくことができるので一石二鳥のアイテムとなります。
■和ろうそく 米ぬかろうそく まめ
ろうそくはご先祖さまに手を合わせる時や、お線香をあげる際に使われます。仏教においてろうそくは、お仏さまの導きが受けられる「知恵」を意味するそうです。またご先祖さまを照らす明かりという意味も込められています。
新発売となった大與の和ろうそくは、原料に米糠や国産・天然の植物蝋を100%使用して、1本1本熟練の職人たちの手によって丁寧に作られています。持続可能な素材であることはもちろんのこと、家庭用サイズのものですと、蝋涙(蝋が垂れること)や油煙をほぼ発生させない上に、匂いもほとんどありません。長さ約45mm、燃焼時間約15分のまめろうそく。お仏壇にはもちろん、ちょっとした気分転換にろうそくの火を眺めながら癒されるにもちょうど良いサイズです。
■南部鉄玉 アマビエ
無病息災を願い、疫病から守る妖怪アマビエ。普段の日常では鉄玉としてお湯を沸かす時や、ご飯を炊く時などに一緒に入れると、鉄玉から鉄分が染み出し鉄分補給になります。アマビエの可愛らしい形からインテリアとしても使えます。お仏壇に飾ることによって、無病息災や健康への願いをお仏さまに届けてくれるかもしれません。