縁日の蜂谷淳平です。
昨年の6月のクラウドファンディング開始から沢山の方に履いていただいているマタギもんぺですが、一般販売開始後も沢山の方に手にとっていただき嬉しい限りです。
履いていただいた方々からも『履きやすい』『動きやすい』などなど、嬉しい感想も沢山お寄せ頂いています。
そんなマタギもんぺですが、実際私が履いてみてどうなのか??ということを、良い点や注意点などを踏まえ、正直な感想を皆さんにお届けしたいと思います。
マタギもんぺのご購入は決して安い買い物では無いので、検討材料になればと思い正直レビューを上げさせていただきます。
私の履いているマタギもんぺについて
私のメインで履いているマタギもんぺは開発段階のサンプル品のマタギもんぺになります。
最終サンプル品で、今のマタギもんぺと生地や形は同じものですが、本制作のものより紺色が若干薄い色で染め上げています。
また裂織の付け位置が開発段階のものなので、後ろ側についています。
使用した期間ですが、マタギもんぺの履き始めが4月頃なので約1年間履きました。
毎日とまでは言わないものの、仕事でもプライベートでもかなり履いた方だと思います。
履いているサイズについては、Lサイズを履いています。
私の身長が175㎝でLサイズがジャストで窮屈でもなくダボついているわけでもないサイズ感です。
もっとゆったりと履くのであれば、LLサイズという感じになります。
履き心地について
手前味噌になってしまいますが、履き心地は抜群にいいです!
伸縮素材の生地では無いですが、突っ張る感じもなく足の曲げ伸ばしも何のストレスも感じていません。
マタギもんぺを購入された方からも、履きやすさについては多くのご感想を頂いています。
初期に履いた時よりも履き込んだ方が、身体の形状により馴染んで履き心地はさらに良くなります。
さすが秋田県阿仁地区の暮らしの中で、鍛え上げられた機能美だなと、履くたびに実感しています。
強度について
テスト段階で阿仁マタギの皆さんにもそこそこ過酷な環境で履いていただいていたのですが、強度面は問題ないという結果でした。
私自身、普段着はもちろんのこと、春から夏には里山整備(チェーンソーを使った作業や薪割り)で履き、秋からは狩猟で履いたのですが破れやほつれは無い状況です。
狩猟では11月から週一回ほどのペースで山に入り、道なき道を約10キロほど歩くかなりハードなシーンで履いています。
枝などにガッツリと引っ掛ければ流石に生地は破けると思うので注意は必要ですが、狩猟仲間にもテストで履いてもらっていますが、今のところ誰一人破れた人はいません。
最新の高機能素材などに比べれば、綿麻の天然繊維なので軍配は高機能素材に上がります。
しかし破けたとしても縁日には永久修繕保証があるので、修繕しながら長く捌けるのでそこは安心ポイントかなと思います。
高機能素材を修繕するよりも、天然素材の方が修繕がカッコよく決まりますし、リペアして長く使えるものを一つでも身に付けて自然の中に入っていくスタイルの方が、個人的にはカッコイイと感じています。
水濡れについて
撥水素材では無いので、濡れます!! 雨の中で履いたらビショビショになるレベルで濡れます。
雪山でもかなり履きましたが、雪がついたところが溶けるとやはり濡れます。
生地の表面が割とサラッとしているので、寒い中で雪が付く分には手で払えば雪が落ちます。
雪の上にお尻をつけて座るのもNGだと思います。(狩猟中はほとんどお尻をつけて座ることはないのですが笑)
山での足回りの装備は、スパイク長靴の上にレッグケーター(昔でいうところの脚絆)をつけているので、足回りは濡れることは無いので、マタギもんぺがビショビショに濡れることは一度もなかったです。
また雨の日にはほとんど里山整備や狩猟には行かないので、不快に感じるほど濡れる経験はありませんでした。
狩猟中にどこか一部濡れることはありましたが、とても不快に感じるレベルではなかったですが、私の不快に感じる許容値が人よりも広いということもあると思うので、ここはあまり参考にしないでください。
生地に麻も入っているために、乾きは一般的な綿素材よりも若干早いです。
濡れ具合にも寄りますが、猟から帰宅する1時間ほどの帰り道では、車内の暖房もつけている状況では、家路に着く頃にはいつも乾いています。
マタギもんぺはちょっとした登山や野外活動を行うためのスペックはクリアできますが、リスクのある標高の高い登山や危険を伴う野外活動をされる方には、高機能素材のウエアをおすすめします。
暑さ寒さについて
真冬の岩手の普段履きでは、マタギもんぺの下に下ズボンを履いて野外にも出かけますが、特段寒さを感じることはほとんどありませんでした。
今年は割と雪が少ない季節ということもあったと思いますが、一般的なデニムやクライミングパンツと同等の保温性を感じています。
狩猟の現場では、マタギもんぺの下に保温性のないアンダーウエアを履いていますが、運動量の多い山歩きで汗をかいてしまうと逆に汗冷えをして、寒くなってしまうためです。
活動量の多い雪山では、マタギもんぺの適度な通気性はちょうど良かったです。
夏にはもちろん下ズボンなしで快適に過ごせました。
下ズボンなどレイヤーの調整で、オールシーズン履けるパンツです。
お手入れについて
お手入れは特に何も気にすることなく、洗濯機で洗っています。
インディゴは色移りがしやすい色なので、最初のうちは特にマタギもんぺ単体で洗濯してください。
干す際にも、できれば直射日光を避けると色褪せも防ぐことができます。
もし色褪せしてしまった際には、一度だけ無料で染め直しがあるのでこれも安心ポイントです。
まとめ
マタギもんぺは一定の強度と機能性を持っているので里山の野外活動や身近な登山、またはキャンプなどでは十分使える機能性を実感しています。
普段使いでも、とても履きやすいですしスタイリッシュにキマるパンツなので、色んな服にも合わせやすいです。
秋田阿仁地区の暮らしの中で鍛え上げられた伝統衣装を身に纏うことで、気持ちも高まりも感じられると思います。
アウトドアをはじめとした野外活動でも是非履いていただきたいですが、マタギたちと同じように自然との繋がりを大切に思う方々の街着としても是非履いてもらいたいパンツです。