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12月12日、山の神の日
東北地方では12月12日を山の神の日といい、昔からこの日は山に入ってはいけない日だとされています。12月12日は山の神が自分の山の木の本数を1本1本数える日で、この日に山に入ると間違えて木に数えられてしまい、山から帰れなくなるという言い伝えがあります。
東北に伝わる山の神にまつわる伝承や、マタギたちの風習からモチーフをおこし、
山でのお守りの役目を担う手拭いをつくりました。
山の神の日について
触り心地柔らかな、文生地
古くは江戸時代から綿織物の産地として知られる、愛知県・知多半島で織られた木綿生地を使用しています。シャトル織機と呼ばれる織り機を使いゆっくりと織り上げるため、生地に負担がかからず柔らかな風合いに仕上がります。
綿花本来の色味をそのまま活かすため、漂白と呼ばれる工程をあえてせずに、あたたかみのある生成地に仕上げてもらいました。
手拭生地の中でも文生地は、太めの糸で目が粗く織られているので、汗や水をよく吸い、乾きも速く、日常使いに適した生地です。
柔らかな手触りで、使い込むほどに肌に馴染んでいきます。
なぜオーガニックコットンか?
オーガニックコットンとそうでないコットンに、手触りや使い心地の違いはありません。ではなぜオーガニックコットンを選ぶのかというと、そこにはコットンの生産背景に対する意識があります。
コットン(綿)の栽培には、とても手間がかかります。
そのため、多くの農家では、種をまく前に化学肥料、防カビ剤、殺菌剤を散布して、雑草が生えてくるとすぐに除草剤を・・・というように、大量の薬剤・化学肥料を使っています。
綿の畑は世界の耕作地の2.5%でしかないにもかかわらず、世界の殺虫剤の約16%、農薬全体の7%が使われていると言われます。
その栽培過程により、土壌汚染・労働者の農薬被害など、環境へ様々な影響を与えており、環境・労働者の人権保護の観点から、オーガニック素材が注目されています。
オーガニックコットンは、牛糞や堆肥などの有機肥料を使用し、除草剤の代わりに土を掘り起こして草を枯らし、落葉剤を使わずに、自然に葉が落ちるのを待つという方法で栽培されます。
非常に手間ひまがかかる方法ですが、その分、公正な価格で取引されたものがオーガニックコットンと呼ばれるのです。
見た目や使い心地だけでなく、作られる過程を知った上でも気持ち良く使ってもらえるものを届けたい。
そんな思いから、オーガニックコットンの手拭生地を使用しています。
使い方いろいろ
手ぬぐいの最もスタンダードな使い方、手拭きとして首に巻いたり
タペストリーとして
テーブルランナーにも◎
サンスケと一緒に踊ったり、
山の神様に見せたりしてもOK!
仕様について
・商品によって柄の出方が異なります。ご了承ください。・手ぬぐいの昔からの仕様に習い、TENUGUIの両端は縫われておりません。
これには、洗濯後の乾燥を早め雑菌の繁殖を防ぐなどのメリットがあります。
みなさまのお手元にお届けするため、職人がせっせとこしらえています。
縁日のTENUGUIは、手捺染と呼ばれる技法で、京屋染物店の染職人が一枚一枚手作業で染めています。染めるときの力加減、その日の気温や湿度、生地に適した染料の調合、様々な条件を繊細に組み合わせながら染める職人仕事です。
手作業で染めることで生地の裏まで綺麗に染まり、機械染めでは起こりにくい柄のわずかなにじみには手仕事ならではのあたたかみがあります。
多少の色のムラや滲みがある場合がありますが、手染めの良さとしてご理解いただけるとうれしいです。
生地
文生地(オーガニックコットン 100%)サイズ
ONE SIZE:約32×100cm※製品によっては、若干の誤差があります。
デザイン
『サンスケ』12という数は山の神と関わりの深い数字です。
山の神へは12個の供物を捧げるとか、
山の神には子どもが12人いるとか、12にまつわるいろんな言い伝えがあります。
青森県津軽地方のマタギは、12人で山に入ることを縁起が悪いとして避けるといいます。
どうしても12人になる時は、木彫りや藁で作った「サンスケ」人形を持っていき13人目としました。
▲遠野市立博物館 サンスケ木像
青森県大鰐町にある大山祗神社の祠の中には、たくさんのサンスケが納められています。
サンスケはただの人形ではなく、山での安全を願うお守りとして大切に扱われてきました。
▲大山祗神社に奉納されているサンスケたち
形もいろいろで、顔の描かれている人形らしい形をしたものから、言われなければただの木片かと思ってしまいそうなものまで様々あります。
今回の手拭では、無骨で、でもどこか愛らしい、手彫り感あふれるサンスケをモチーフに描きました。
なんとなく、これくらい簡素な形のものが、マタギたちの仕事を見守ってきた最も身近なサンスケの形ではないだろうかと思ったからです。
手拭の両端には、モロビ(アオモリトドマツ)の枝葉のモチーフを紋様として施しています。
枝の軸から螺旋につく葉の様子と、3つ又の枝先の形状を連続模様に落とし込みました。
モロビは東北地方、特に標高が高く雪の多い地域に生える、一般的にはアオモリトドマツと呼ばれる針葉樹。
モロビの香りには魔除けの力があると信じられ、マタギが猟で入山する前に身体を清める意味で使うものです。
▲入山前にモロビに火をつけ、その煙で身体を清める。写真は秋田県根子集落のマタギに入山前の儀式をしてもらった時のもの。
狩猟や、山仕事、登山の時。
山に入ろうとして、「あれ、今日12人じゃない?」となった時には、このサンスケ手拭を山の神に見えやすいようにして、「13人ですよ!」ということにして山に入りましょう。
【商品在庫について】
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